3分要約行動・心理症状(BPSD)暴言暴力
認知症の暴言・暴力(BPSD)の原因と対処法|専門医が解説
2026/4/18|医師監修
ケースの状況
アルツハイマー中等度の夫が、入浴介助中や夜間覚醒後に妻へ暴言・暴力をふるう。「もう限界かもしれない」と感じている妻が相談に来た。
医師の視点
介護中に暴言・暴力が起きるのは、あなたのせいではありません。これはBPSD(行動・心理症状)という認知症の症状です。しかし、だからといってあなたが傷つくことは許容されません。「逃げることは正しい選択」と知っておいてください。
1
危険を感じたらその場を離れる
ケアをいったん中断し「少し休みましょう」と声をかけながら別の部屋へ移動します。5〜15分置いてから、別のタイミングで再挑戦することが基本対応です。
2
攻撃が起きる場面・時間帯を記録して原因を探る
「いつ」「どんな場面で」を1週間記録します。入浴・夜間覚醒後などパターンがわかると、リスクの高いケアを外部サービスに移すことができます。
3
デイサービスの増加と薬物療法(抑肝散)を検討する
デイサービスの頻度を上げることで家族との接触時間を減らし、症状が改善することがあります。非薬物的対応で不十分な場合、抑肝散(漢方)は副作用が少なく有効性が報告されています。
経過と結果
相談直後にデイサービスを週2回から週4回に増加し、入浴ケアをデイに一任。
1ヶ月後に精神科受診で抑肝散を処方され、2週間で爆発的な怒鳴り声の頻度が半減。
3ヶ月後には身の危険を感じる場面がほぼなくなった。
妻自身も心療内科で定期フォローを始め「眠れるようになった」と話す。
今日からできること
攻撃が起きた「時間帯と場面」を今日からメモしてみてください。パターンが見えると、リスクを減らす具体的な手が打てるようになります。