3分要約認知機能・記憶障害繰り返し質問短期記憶
認知症で同じことを繰り返す原因と対処法|専門医が解説
2026/4/18|医師監修
ケースの状況
認知症の母が「今日は何日?」「ご飯はまだ?」を1日に何十回も繰り返す。「さっきも言ったでしょ!」と言ってしまい、母が泣き出すことも。娘が消耗しきっている。
医師の視点
繰り返し質問は「短期記憶の障害」によるものです。本人には「さっき聞いた」という記憶が残っておらず、毎回が本当に初めての質問です。「さっきも言ったでしょ!」は本人に「なぜ責められたかわからない」という混乱と傷つきを生みます。
1
叱らず、毎回「初めての質問」として答える
「さっきも言ったでしょ!」を封印し、毎回穏やかに答え続けます。これ単独では介護者が消耗しますが、後述の仕組みと組み合わせることで持続可能になります。
2
情報ボードで本人が「自分で確認できる」仕組みを作る
「今日は○月○日(○曜日)です。昼ごはんは12時です」と大きく書いたボードをリビングに設置します。本人が自分で確認できるようになると、質問の頻度そのものが減ります。
3
夕方に活動・役割を作ってデイサービスを増やす
質問が増える時間帯に昔の写真アルバムを一緒に見るなど代替活動を作ります。デイサービスの頻度を上げることで介護者が休める時間を確保し、対応の余裕を生みます。
経過と結果
情報ボードの設置で「今日は何日?」という質問が約半分に減少した。
デイサービスを週3回から週4回に増やしたことで娘の余裕が生まれ、母への接し方が穏やかになった。
「また聞いてきた、かわいいな」と思えるようになったと娘は話す。
繰り返し質問は残っているが、娘が消耗しなくなった。
今日からできること
白いボードや大きな紙に「今日の日付」と「次のご飯の時間」を書いて、本人の目につく場所に貼ってみましょう。