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🌸介護者のセルフケア4分で読める

介護者自身の休息時間を確保する

レスパイトケアで心身をリフレッシュ

Yuya Kobayashi, MD, PhD

医療監修

Yuya Kobayashi, MD, PhD

認知症専門外来・在宅診療医

介護者が休息を取らずに頑張り続けると、心身の疲労が蓄積し、共倒れのリスクが高まります。ショートステイやデイサービスを活用するレスパイトケアは、介護を継続するために必要な、正当な選択肢です。

体験談

母(80歳、アルツハイマー型認知症)の介護を始めてから2年ほど、私は「自分が頑張れば何とかなる」と思い込み、休みらしい休みを取らずに過ごしていました。友人からの誘いも断り続け、気づけば、母のこと以外を考える時間がほとんどなくなっていました。

ある日、些細なことで母に強く当たってしまい、その後、自分がひどく疲れ果てていることに気づいて愕然としました。「このままでは共倒れになる」という不安から、思い切ってケアマネジャーさんに相談しました。

「レスパイトケアという考え方があります。介護者が休息を取るために、ショートステイやデイサービスを積極的に活用してよいのですよ」と教えられ、月に数回、母にショートステイを利用してもらうことにしました。

最初は「母を預けることに罪悪感がある」と感じましたが、久しぶりに友人とゆっくり食事をしたり、何も予定のない一日を過ごしたりする中で、心と体が少しずつ回復していくのを感じました。休息を取ることは、介護を放棄することではなく、介護を続けるために必要なことなのだと、身をもって学びました。

80歳の母(アルツハイマー型認知症)を介護する52歳娘

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なぜ介護者の休息が必要なのか

介護は、終わりの見えない長期にわたる営みです。「自分が頑張ればいい」という思いだけで走り続けると、疲労が徐々に蓄積し、心身の健康を損なうリスクが高まります。介護者自身が倒れてしまえば、本人へのケアも継続できなくなり、共倒れという最悪の事態につながりかねません。

レスパイトケア(介護者の休息のためのケア)は、介護を放棄することではなく、介護を長く、質高く続けるために必要な仕組みです。「休むことに罪悪感を持たない」という意識の転換が、介護を続ける上での大切な土台になります。

レスパイトケアを活用する工夫

1ショートステイを定期的に利用する

数日間、施設に宿泊してもらうショートステイを、月に数回など定期的に利用することで、まとまった休息時間を確保できます。

2デイサービスを活用する

日中だけでも本人が施設で過ごす時間を作ることで、介護者は日中の自由な時間を確保できます。

3訪問介護・訪問看護と組み合わせる

短時間でも自宅に来てもらうサービスを活用することで、外出せずとも休息時間を作ることができます。

4休息の予定をあらかじめ計画に組み込む

「疲れたら休む」ではなく、「月に1回は必ず休む日を作る」というように、あらかじめ休息の予定を生活に組み込んでおきましょう。

5ケアマネジャーに相談する

どのようなサービスが利用できるか、費用はどれくらいかかるかなど、具体的な情報はケアマネジャーに相談することで得られます。

💬 「預けることに罪悪感がありました」

介護経験者からのアドバイス

「母を預けることに、最初は強い罪悪感がありました。『自分が楽をするために母を手放すようで嫌だ』と感じていたんです。

でも、共倒れ寸前まで自分を追い詰めた経験から、休息は介護を続けるために必要なことだと気づきました。罪悪感を持たずに休むことも、大切な介護の一部なんだと今は思えます。」

罪悪感を手放すための考え方

  • レスパイトケアは、本人にとっても、他の人との交流や環境の変化になり、良い刺激になることがある
  • 介護者が心身の健康を保つことは、結果的に本人にとっても良いケアにつながる
  • 「休むこと」と「愛情がないこと」は別物であると意識する

こんな時は特に休息の確保を優先すべき

  • 睡眠不足や疲労感が慢性的に続いている
  • 本人へのいら立ちが増え、強い口調になることが増えた
  • 「もう限界かもしれない」と感じることがある

こうしたサインが見られたら、様子を見ずに、早めにケアマネジャーに相談し、レスパイトケアの利用を検討してください。

まとめ:休息は、介護を続けるための必要な投資

介護者が休息を取らずに頑張り続けることは、長期的には共倒れのリスクを高めます。ショートステイやデイサービスといったレスパイトケアを、罪悪感を持たずに活用することが、介護を無理なく続けるための大切な土台になります。

実践のステップ

  1. ショートステイを月に数回など定期的に利用し休息時間を確保する

  2. デイサービスを活用し日中の自由な時間を作る

  3. 訪問介護・訪問看護と組み合わせ自宅での休息時間も確保する

  4. 『月に1回は必ず休む日を作る』など休息の予定をあらかじめ計画に組み込む

  5. 利用できるサービスや費用についてケアマネジャーに相談する

注意点

睡眠不足や疲労感が慢性的に続いている場合、本人へのいら立ちが増え強い口調になることが増えた場合、『もう限界かもしれない』と感じる場合は、様子を見ずに、早めにケアマネジャーに相談し、レスパイトケアの利用を検討してください。

応用・バリエーション

本人が施設の利用に抵抗を示す場合は、短時間のデイサービスから少しずつ慣らす、信頼できる友人や親戚に短時間見てもらうなど、本人の状態に合わせた段階的な導入を検討しましょう。

まとめ

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最終更新日:

参考文献

  1. [1]山口晴保(編)認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント 第4版協同医書出版社 (2023)

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