3分要約予防・治療進行予防非薬物療法
認知症の進行を遅らせる方法・予防法|専門医が解説
2026/4/18|医師監修
ケースの状況
軽度認知症と診断された母。「薬だけでなく、生活の中で認知症の進行を遅らせることはできないのか」と娘が相談してきた。
医師の視点
薬物療法と並行して、生活習慣の改善が認知症の進行を遅らせる可能性があることはエビデンスで示されています。特に有酸素運動は海馬の萎縮を遅らせる効果が最もよく研究されており、認知刺激・社会参加・睡眠の確保と組み合わせることで相乗効果が生まれます。
1
有酸素運動(散歩)を週5回の習慣にする
家族が一緒に歩くことで本人の抵抗感を減らし、社会的交流も兼ねられます。最初は10〜20分から始め、「今日は歩かないの?」と自分から言うまで習慣化することが目標です。
2
認知的刺激活動と社会参加を生活に取り入れる
デイサービスでの音楽療法・手芸・料理など「脳を使う」活動を取り入れます。「楽しい」と感じられる活動を優先することで継続できます。孤立を防ぐことが認知症予防の観点から非常に重要です。
3
睡眠・食事・血圧管理をセットで行う
良質な睡眠は脳の老廃物を除去する時間です。地中海食(魚・野菜・オリーブオイル・ナッツ)の参考にしながら食事を見直し、血圧のコントロールも認知症の進行抑制に寄与します。
経過と結果
朝の散歩は3週目から自発的になった。
デイサービスでの音楽療法で昔の歌を大声で歌う姿が見られた。
6ヶ月後のMMSE再検査では24から25点にわずかに改善。
主治医から「軽度では通常1年で2〜3点低下するので、維持できているだけで素晴らしい」とコメントがあった。
12ヶ月後も散歩・デイ・音楽は生活の一部として定着している。
今日からできること
明日の朝、家族の誰かが一緒に10分だけ近所を歩いてみましょう。「続けること」より「始めること」が大切です。