水分摂取を見守り、脱水を予防する
喉の渇きに気づきにくくなることを理解
体験談
夏のある日、夫が熱中症で倒れました。救急搬送され、医師から「脱水症状です。水分を摂っていましたか?」と聞かれ、はっとしました。夫は認知症になってから、自分から「喉が渇いた」と言わなくなっていたのです。
退院後、訪問看護師さんから「認知症の方は喉の渇きに気づきにくいので、定期的に水分を提供してください」と指導を受けました。それからは、1〜2時間ごとに「お茶を飲みましょう」と声をかけ、コップに注いで渡すようにしました。
飲んだ量を記録するため、簡単なチェックシートも作りました。それにより、一日に必要な水分量をしっかり摂れるようになり、脱水による体調不良もなくなりました。
「喉が渇いたら飲むだろう」という考えは、認知症のある方には通用しないのだと学びました。
— 79歳の夫(血管性認知症)を在宅介護する75代妻
認知症のある方は喉の渇きに気づきにくいため、定期的に水分摂取を促し、脱水を予防することが大切です。
詳しく知る
認知症になると、喉の渇きを感じる機能が低下したり、喉が渇いていても自分から水分を摂ろうとしなくなったりすることがあります。
脱水のリスク:
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熱中症: 特に夏場は、脱水から熱中症になりやすい。
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尿路感染症: 水分不足により、尿が濃縮し、感染しやすくなる。
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便秘: 水分不足で便が硬くなり、便秘になる。
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意識障害: 重度の脱水は、意識レベルの低下を招く。
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脳梗塞: 血液がドロドロになり、脳梗塞のリスクが上がる。
必要な水分量:
- 一般的に、成人は1日1,500〜2,000ml程度の水分が必要です。
- 食事からも水分を摂取するため、飲み物としては1,000〜1,500ml程度を目安にします。
水分摂取のポイント:
- 1〜2時間ごとに、定期的に提供する。
- 一度に大量ではなく、少量ずつ頻回に。
- 好みの飲み物を用意する(お茶、水、ジュース、スープなど)。
- 嚥下機能が低下している場合は、とろみをつける。
実践のステップ
1〜2時間ごとに「お茶を飲みましょう」と声をかける
コップに注いで、手渡す(自分で取りに行くことは期待しない)
飲んだ量を記録する(チェックシートを作る)
好みの飲み物を複数用意する
嚥下機能に応じて、とろみをつける
夏場や発熱時は、特に注意して水分を提供する
脱水のサイン(尿の色、皮膚の乾燥、口の渇きなど)を観察する
注意点
ただし、心臓病や腎臓病で水分制限がある場合は、医師の指示に従ってください。また、夜間の水分摂取が多すぎると、夜間頻尿の原因になるため、夕方以降は控えめにするとよいでしょう。
応用・バリエーション
ゼリーや果物(スイカ、メロンなど)も水分補給になります。特に、水分を飲むのを嫌がる場合は、これらを活用すると効果的です。
まとめ
喉の渇きに気づきにくい
定期的に水分を提供する
1〜2時間ごとに声をかける
飲んだ量を記録する
脱水のリスクを理解