「薬を飲んでくれない」「どう管理すればいい?」2分の無料チェックで、受診時に伝えるべきことを整理できます。

2分でチェック
🚽排泄•3分で読める

便秘対策で水分・食物繊維を意識

排便リズムを整える生活習慣

Yuya Kobayashi, MD, PhD

医療監修

Yuya Kobayashi, MD, PhD

認知症専門外来・在宅診療医

食事量や水分摂取量の減少、活動量の低下は、便秘を引き起こしやすくします。水分と食物繊維を意識的に摂り、適度な運動を取り入れることが、排便リズムを整える生活習慣の基本になります。

体験談

祖母(85歳、アルツハイマー型認知症)は、施設に入所してから食が細くなり、水分もあまり摂らなくなっていました。ある時期から、お腹が張って苦しそうな様子を見せることが増え、機嫌も悪くなりがちでした。便秘が続いていたのです。

最初は下剤に頼ることで対応していましたが、看護師さんから「下剤だけに頼るより、水分と食物繊維、それに適度な運動を見直すことも大切です」とアドバイスされました。

それから、朝起きたときにコップ一杯の水を飲む習慣をつけ、食事にはヨーグルトや野菜、海藻類など食物繊維を意識的に取り入れるようにしました。また、車椅子でも無理なくできる範囲で、毎日短い時間でも体を動かす機会を作りました。

数週間続けるうちに、祖母の排便リズムが少しずつ整い始め、お腹の張りを訴える回数も減っていきました。下剤に頼りきるのではなく、生活習慣を整えることで改善できる部分があったのだと実感しました。今でも下剤は必要な時に使いますが、生活習慣の見直しを土台にすることの大切さを学びました。

— 85歳の祖母(アルツハイマー型認知症、施設入所中)を見守る孫

詳しく知る

なぜ便秘が起こりやすいのか

加齢や認知症の進行に伴い、食事量や水分摂取量が減少し、活動量も低下しやすくなります。これらはいずれも、腸の動き(蠕動運動)を弱め、便秘を引き起こす要因になります。また、便意を感じにくくなったり、トイレに行くタイミングをうまく判断できなくなったりすることも、便秘の悪化につながります。

便秘が続くと、お腹の張りや不快感から、食欲低下や機嫌の悪化、落ち着きのなさにつながることがあります。下剤に頼りきるのではなく、日常生活の中で排便リズムを整える工夫を土台にすることが大切です。具体的な工夫は下の実践のステップを参考にしてください。

💬 「下剤に頼りきりでした」

介護経験者からのアドバイス

「便秘が続いたとき、下剤だけで何とかしようとしていました。でも、水分・食物繊維・運動という基本的な生活習慣を見直すだけで、こんなに変わるとは思っていませんでした。

下剤が必要な場面もありますが、それだけに頼らず、生活の土台を整えることの大切さを実感しています。」

便の状態を観察するポイント

  • 排便の頻度(何日出ていないか)
  • 便の硬さ、量、色
  • 排便時の苦痛や出血の有無

こうした点を記録しておくと、医師に相談する際にも役立ちます。

実践のステップ

  1. 起床時にコップ一杯の水を飲む習慣をつける

  2. 野菜、海藻、発酵食品など食物繊維を無理のない範囲で食事に取り入れる

  3. 散歩や座ったままできる軽い運動を日常に取り入れる

  4. 食後など決まった時間にトイレに座る習慣をつける

  5. お腹を時計回りに優しくマッサージする

  6. 排便の頻度・便の状態を記録し変化に気づけるようにする

注意点

生活習慣を見直しても便秘が改善しない場合、数日以上排便がなく腹部の張りや痛みが強い場合、便に血が混じる・黒っぽい便が見られる場合、嘔吐や食欲不振を伴う場合は、自己判断で市販の下剤を使い続けず、かかりつけ医に相談してください。

こんな場合は当てはまらないことも

食物繊維の多い食品は、噛む力や飲み込む力が低下している方にとっては、かえって喉に詰まりやすく誤嚥のリスクを高めることがあります。また、便秘が特定の薬剤(抗コリン薬や一部の向精神薬など)の副作用によるものである場合、水分や食物繊維を増やすだけでは十分な改善が見込めないこともあるため、服薬内容の確認も合わせて行ってください。

応用・バリエーション

水分摂取が難しい場合は、スープや果物など食事から水分を補う工夫を取り入れましょう。食物繊維を急に増やすとお腹が張ることがあるため、少量から様子を見ながら増やすことが大切です。

まとめ

関連するヒント

根拠について:水分・食物繊維・運動による生活習慣の見直しが便秘の改善に有効という考え方は一般的な健康管理の知見として広く支持されているが、高齢者や持病がある場合は個別の医学的判断が必要である。

最終更新日:

参考文献

  1. [1]山口晴保(編). 認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント 第4版. 協同医書出版社 (2023)

本サイトの医療コンテンツは医師による査読を経て公開しています。

監修ポリシーを確認する →