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ホーム記事認知症の早期発見チェックリスト:見逃してはいけない12のサイン
認知症の早期発見チェックリスト:見逃してはいけない12のサイン
ケアガイド医師査読済 · 2026年7月公開 2026年4月20日更新 2026年7月7日

認知症の早期発見チェックリスト:見逃してはいけない12のサイン

認知症は早期発見・早期対応が何より大切です。日常生活で気づく初期症状と、受診のタイミングについて、認知症専門医が詳しく解説します。

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認知症という言葉を聞くと、多くの方が「物忘れ」を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。確かに記憶障害は認知症の代表的な症状ですが、実はそれだけではありません。日常生活の中で「あれ?」と感じる小さな変化こそ、早期発見のカギとなります。


なぜ早期発見が重要なのか


認知症の早期発見には、大きく3つのメリットがあります。


まず第一に、適切な治療を早期に始められることです。アルツハイマー型認知症の場合、レカネマブなどの新しい治療薬は軽度認知障害(MCI)や早期の段階で使用することで、症状の進行を抑える効果が期待できます。進行してからでは、こうした治療の選択肢が限られてしまいます。


第二に、生活の質を維持できる期間が長くなることです。早期に対応することで、本人の「できること」を活かしながら、安心して暮らせる環境を整える時間的余裕が生まれます。趣味を続けたり、友人との交流を保ったり、人生を豊かに過ごす時間を延ばすことができるのです。


そして第三に、家族が心の準備をする時間が持てることです。突然の変化に慌てるのではなく、これからの生活について本人も交えて話し合い、計画を立てます。そんな大切な時間を確保できます。


日常生活で気づく12のチェックリスト


以下のチェックリストで、当てはまる項目が複数ある場合は、一度医療機関への相談を検討してみてください。


記憶に関するサイン


  • 同じことを何度も聞く、話す
  • 「さっき食事したっけ?」「明日は何曜日だっけ?」同じ質問を短時間に繰り返すのは、典型的な初期症状です。


  • 約束や予定を忘れる
  • 友人との約束を忘れてすっぽかしてしまう、病院の予約日を忘れるといったことが増えます。今まで几帳面だった人が予定管理ができなくなるのは要注意です。


  • 置き忘れが増える
  • 財布や鍵をどこに置いたか分からなくなります。しかも、「誰かが盗った」と他人のせいにすることもあります。


    判断力・実行機能に関するサイン


  • 計画を立てるのが難しくなる
  • 料理の段取りが分からなくなったり、複数の用事を順序立てて進められなくなったりします。「何から手をつければいいか分からない」という混乱が見られます。


  • 慣れた場所で道に迷う
  • いつも通っているスーパーや駅で迷子になる、自宅への帰り道が分からなくなるといった症状は、見逃してはいけない重要なサインです。


  • お金の計算が苦手になる
  • お釣りの計算ができない、銀行ATMの操作が分からなくなる、支払いの際に適切な金額を出せないといった変化が現れます。


    言語・コミュニケーションに関するサイン


  • 言葉が出てこない
  • 「あれ」「それ」といった代名詞が増える、物の名前が思い出せなくて説明でごまかす(例:「字を書くやつ」→ペン)ことが多くなります。


  • 会話の内容を理解できない
  • テレビの内容がよく分からない、人の話についていけない、会話の流れを見失うといった困難が出てきます。


    性格・行動の変化


  • 意欲が低下する
  • 今まで好きだった趣味に興味を示さなくなる、外出を嫌がる、身だしなみに気を使わなくなるなど、無気力な状態が続きます。


  • 怒りっぽくなる、疑い深くなる
  • 些細なことでイライラする、「物を盗られた」と疑う、性格が攻撃的になるといった変化は、認知症の行動・心理症状(BPSD)の可能性があります。


    日常生活動作の変化


  • 家事や仕事のミスが増える
  • 料理の味付けを間違える、洗濯物を干し忘れる、仕事の書類にミスが目立つなど、今までできていたことができなくなります。


  • 時間や季節の感覚が曖昧になる
  • 今日が何月何日か分からない、今が朝なのか夜なのか混乱する、季節に合わない服装をするといった症状が見られます。


    💬 「これって認知症?それとも単なる物忘れ?」

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    専門医からひとこと

    「実は、『加齢による物忘れ』と『認知症による記憶障害』には明確な違いがあります。


    通常の物忘れは、ヒントがあれば思い出せます。例えば、『昨日お昼何食べた?』と聞かれて、すぐには思い出せなくても、『カレーだったよ』と言われれば『あ、そうだった!』となります。


    一方、認知症の場合は、体験そのものを忘れています。『昨日お昼を食べた』という事実自体が記憶にないため、『食べていない』と主張することもあります。


    また、本人が『最近物忘れが多くて心配だ』と自覚している段階は、まだ初期か、場合によっては正常範囲内の可能性が高いです。認知症が進行すると、むしろ本人は困っていないのに、周りが困っているという状況になりがちです。」


    受診のタイミングと相談先


    チェックリストで複数の項目に当てはまる場合、あるいは家族が「明らかに様子がおかしい」と感じる場合は、早めの受診をお勧めします。


    どこに相談すればいい?


    かかりつけ医

    まずは普段からかかっている内科や家庭医に相談してみましょう。必要に応じて専門医を紹介してもらえます。


    物忘れ外来・認知症外来

    認知症に特化した専門外来です。総合病院や大学病院、認知症疾患医療センターなどに設置されています。


    地域包括支援センター

    各市町村に設置されており、認知症に関する相談を無料で受け付けています。適切な医療機関の紹介もしてもらえます。


    受診を嫌がる場合の工夫


    「認知症じゃないか」と直接的に言うと、本人が傷ついたり、頑なに拒否したりすることがあります。


  • 「健康診断の一環として」
  • 「最近頭痛がするから、念のため脳を診てもらおう」
  • 「血圧が気になるから、一緒に病院に行こう」

  • といった声かけで、自然に受診につなげる工夫も有効です。


    まとめ:早期発見は誰にとってもメリットがある


    認知症の早期発見は、決して「悪い知らせを早く聞く」ためのものではありません。むしろ、本人と家族が、より良い人生を送るための準備期間を得ることに意味があります。


    早期に発見できれば:

  • 進行を遅らせる治療の選択肢が広がります
  • 本人の意思を尊重した生活設計ができます
  • 家族が適切なサポート体制を整えられます
  • 経済的な準備や法的な手続きを計画的に行えます

  • 「様子を見よう」と先延ばしにするのではなく、気になる変化があれば、まずは相談してみることが大切です。もし診断の結果、認知症ではなかったとしても、それはそれで安心材料になります。


    ---


    参考文献・出典

  • 日本神経学会「認知症疾患診療ガイドライン2017」
  • 厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」
  • 国立長寿医療研究センター「認知症の早期発見・早期対応」
  • Alzheimer's Association. "10 Early Signs and Symptoms of Alzheimer's"

  • 監修

    認知症専門医療チーム / 記事作成日:2026年4月18日

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    本記事は神経内科・精神科医師 Koba MD, PhD による監修・査読を経て公開しています。 査読日: 2026年7月

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    公開日: 2026年4月20日最終更新日: 2026年7月7日

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