Dementia Connect

認知症に関わるすべての方をつなぐ総合プラットフォーム

ご利用目的から探す

  • ご本人の方へ
  • 予防・不安な方へ
  • ご家族の方へ
  • ケアマネジャーの方へ
  • 医療・介護専門職の方へ
  • 企業・団体の方へ

サービス

  • テーマガイド
  • 記事・ニュース
  • ひとりごと手帖
  • 共生のヒント100選
  • 認知症の基礎知識
  • BPSD
  • 相談プレビュー
  • セルフチェック
  • 介護保険ガイド

ご相談

  • 医師にオンライン相談
  • ケアマネの方へ(Connect Memo)

運営情報

  • 料金プラン
  • 運営者情報
  • メディア関係者の方へ
  • よくある質問
  • お問い合わせ
  • 講演・研修のご依頼
  • プライバシーポリシー
  • 利用規約
  • 特定商取引法に基づく表記
  • サイトマップ
  • X(@D___connect)
  • English

© 2026 Dementia Connect. All rights reserved.

記憶の四季【春-①】記憶はどこに仕舞われているのだろう
ホーム
ひとりごと手帖
記憶の四季【春-①】記憶はどこに仕舞われているのだろう
📝 コラム2026年9月8日1

記憶の四季【春-①】記憶はどこに仕舞われているのだろう

「これ、覚えておいてね」


家族にそう念を押されたのに、次の瞬間にはもう忘れている。誰にでも一度は経験があると思います。では逆に、何十年も色褪せずに残っている記憶もありますよね。初恋の相手の名前、子どもが生まれた日の病室のにおい、遠足で転んで泣いた場所——なぜ「覚えておいてね」と言われた昨日のことは消えるのに、頼まれてもいないあの日のことは、こんなにもはっきり残っているのでしょうか。


記憶は、脳の中の「一箇所」にしまわれているわけではありません。よく例えられるのは、記憶は一冊の「本」ではなく、バラバラの「ページ」だということです。ある出来事を思い出すとき、脳は色々な場所に散らばったページ——匂いを担当する部署、音を担当する部署、感情を担当する部署——を同時に呼び出して、一冊の本のようにつなぎ合わせています。だから匂いや音楽をきっかけに、忘れていたはずの記憶がふっとよみがえることがあるのです。


そしてもう一つ大事なのが、「海馬」という脳の部位の存在です。海馬は、いわば記憶の「仮受付」。新しく体験したことを一時的に預かり、大事だと判断したものだけを、少しずつ脳の奥深くの「本棚」へと運んでいきます。この「仮受付から本棚へ運ぶ」作業がうまくいかなくなるのが、アルツハイマー型認知症で最初に起こる変化だと言われています。だから、真新しい記憶ほど残りにくく、何十年も前にすでに本棚へ運び終えた記憶は、意外なほど長く残るのです。


これは、朝ごはんに何を食べたかを聞かれて答えられないのに、子どもの運動会の記憶なら鮮明に語れる、というよくある場面にも重なります。「さっきのことは忘れるのに、昔のことはやけに詳しく話す」というのは、記憶がでたらめに消えているのではなく、むしろ順番どおりに——新しいものから——静かに薄れているということなのです。


「さっき言ったのに、もう忘れている」と感じたとき、それは本人が怠けているわけでも、家族への関心が薄れたわけでもありません。仮受付から奥の本棚まで、記憶を運ぶ通り道が、少しずつ混雑してしまっているだけ。そう考えると、忘れっぽさに苛立つ気持ちが、ほんの少し和らぐ気がしませんか。


次回は、この「本棚」の中でも、なぜか色褪せない記憶——楽しかった思い出ほど長く残る理由についてお話しします。

コメント

コメントするにはログインしてください

まだコメントはありません。最初のコメントを投稿しましょう。

前のエントリ

記憶の四季 序章——なぜ「記憶」を書こうと思ったか

家族の記録を読んで、ご自身のケースも相談したい方へ

同じように悩んでいる方のお話と、あなたのご家族の状況は違います。個別の相談を、認知症を専門とする医師に直接お聞きいただけます。

医師に相談する実際の相談事例を見る

お試し相談 ¥1,000(初回1回限定)・48時間以内に医師が回答

ひとりごと手帖の一覧へ