
医師が解説する「今日からできる3つの対策」
夜と昼が逆転してしまう「昼夜逆転」は、本人も家族もつらい問題です。放置すると介護負担が増え、家族の睡眠や健康にも悪影響が出ます。
体内時計の乱れが根本です。脳の視床下部にある体内時計は光刺激でリセットされますが、認知症ではこの調節機能が弱くなります。さらに、認知症に伴う脳の変性や神経伝達物質の変化、薬の副作用、せん妄やうつなどが重なって睡眠リズムを崩します。
夕方に不安や興奮が強まる「夕暮れ症候群」も昼夜逆転を助長します。
1. 無理に長時間寝かせようとする
無理に寝かせようとすると逆に覚醒を強め、夜間の混乱を悪化させます。急がば回れで、からだを少量のお白湯などで温めるのも方法です。
2. 昼間に長時間寝かせてしまう
昼間に長く眠らせると夜に眠れなくなります。日中は軽い活動や光に当たる時間を確保しましょう。
3. 叱る・強く注意する
叱責は不安を強め、行動の悪化につながります。落ち着いた声かけと環境調整が重要です。
朝の光を確保する
起床後は30分以上、できれば屋外で自然光を浴びることを習慣にします。光は体内時計を強力にリセットします。室内でも窓際で朝食をとる、カーテンを開けるだけでも効果があります。
夕方から夜の刺激を減らす
夕方以降は強い照明・大きな音・興奮する活動を避ける。テレビの明るさを落とし、静かな音楽や穏やかな会話に切り替えると落ち着きやすくなります。また低GI食を心がけると血糖値の急降下が防げ、交感神経の刺激を避けられます。
生活リズムを固定化する
毎日同じ時間に起き、同じ時間に食事をとり、同じ時間に軽い運動をすることで体内時計が安定します。昼寝は短め(20〜30分)に制限し、夕方以降は避けましょう。昼寝の前に緑茶や紅茶・コーヒーを飲むのも有効です。
せん妄の可能性
急な混乱や見当識障害がある場合はせん妄を疑い、早めに医療機関へ。
薬の副作用
睡眠薬や向精神薬、利尿薬などが影響することがあります。処方薬の見直しが必要か医師に相談してください。
うつや痛み、感染症
これらが睡眠を乱すことがあります。身体的な原因が隠れていないかも確認しましょう。
夜間の対応で疲弊している場合は早めに助けを求めることが最善です。
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