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認知症の幻覚・妄想
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認知症の幻覚・妄想
📝 コラム2026年6月12日更新 2026年6月15日1

認知症の幻覚・妄想


認知症の幻覚・妄想


医師が教える「薬が必要なケース」と「家庭でできる対応」


認知症の幻覚・妄想は、家族を最も追い詰める症状のひとつです。


よくある訴えの例

  • 「誰かが家にいる」
  • 「財布を盗られた」
  • 「虫が見える」
  • 「あなたは家族じゃない」

  • こうした言葉を突然向けられると、家族は深く傷つき、どう対応すればいいのか分からなくなります。


    これは脳の誤作動であり、ご本人は「本当に見えている・聞こえている」ため、否定すると症状が悪化します。


    医師からのひとこと

    適切な治療と対応で、改善するケースが多くあります。


    幻覚・妄想の種類


    幻視(そこにいない人・虫・動物が見える)

    レビー小体型認知症で特に多い症状です。


    被害妄想(盗られた・誰かが家にいる)

    アルツハイマー型で頻繁に見られます。


    誤認妄想(家族を他人と思う)

    夕方〜夜に悪化しやすい特徴があります(夕暮れ症候群)。


    幻聴(誰かに命令されているように聞こえる)

    強い恐怖を伴うことが多く、生活に支障が出やすい症状です。


    医師が診断で見る「危険なサイン」


    以下に当てはまる場合は薬物治療を検討します。


  • 暴力・暴言・徘徊があり、本人・家族の安全が脅かされている
  • 幻覚・妄想が1日中続き生活が成り立たない
  • 「誰かに殺される」など、本人が強い恐怖を感じている
  • 家族の介護負担が限界(介護者のメンタルも治療判断の重要な要素です)


  • よく使われる薬とその特徴


    レキサルティ(ブレクスピプラゾール)

    副作用が比較的少なく、興奮・暴言が強いケースで有効。ふらつき・眠気が出ることがある。「攻撃性+妄想」タイプに特に強い薬です。


    リスパダール(リスペリドン)

    幻覚・妄想に最もよく使われる。即効性がある一方で、ふらつき・眠気などの副作用に注意が必要です。


    セロクエル(クエチアピン)

    不眠+妄想に強く、夜間の症状に使われることが多い。副作用として眠気が出やすいです。


    メマリー(メマンチン)

    アルツハイマー型の興奮・暴言・妄想を和らげる。コリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト)と組み合わせることが多い。


    抑肝散(よくかんさん)

    イライラ・怒りっぽさ・興奮に効果。幻覚そのものより"怒りの反応"を和らげる。漢方と侮るなかれ、しっかり効きます。


    アリセプト(ドネペジル)に注意

    幻覚・妄想を"逆に"悪化させることがある。特にレビー小体型では注意が必要です。


    家庭でできる対応(今日からできます)


    否定しない


    「そんな人いないでしょ」と頭ごなしに否定すると幻覚が悪化します。


    家族

    怖かったね。一緒に確認してみようね。


    ご本人の言葉を先に受け止めましょう。妄想の背景には「不安」があります。


    環境調整(光・影・鏡・テレビ)


    "影"はしばしば幻視の原因になります。


    環境チェックリスト

  • 部屋を明るく保つ
  • カーテンを閉める
  • 鏡を隠す
  • テレビの音量を下げる

  • 生活リズムの調整


    昼夜逆転は幻覚・妄想を悪化させます。


    介護者が1人で抱えない


    家族のメンタルケアも治療の一部です。



    困ったら相談してください

  • 症状の重さを一緒に整理
  • 受診すべきかの判断
  • 家庭でできる対応をさらに具体的に提案
  • 家族のメンタルケアも含めて伴走

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