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レカネマブ(レケンビ)とは?医師が費用・効果・副作用を徹底解説

世界初のアルツハイマー病の「原因治療薬」として注目されるレカネマブ(商品名レケンビ)。保険適用後の費用から、適用条件・ARIA副作用・実際の効果まで、認知症を専門とする医師が詳しく解説します。

公開 2026年8月25日

¥315万

年間薬剤費(公定薬価)

高額療養費制度の対象

27%

認知機能低下を抑制

プラセボ比・CDR-SB改善

21%

ARIA発現率(画像上)

多くは無症状

MCI〜軽度

保険適用の対象

アミロイド蓄積確認が必要

レカネマブとはどんな薬か

レカネマブ(商品名:レケンビ、開発:エーザイ・バイオジェン)は、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβプロトフィブリルに選択的に結合し、脳内からその蓄積を除去する「抗アミロイドβ抗体薬」です。

従来の認知症治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬など)が「症状を緩和する」対症療法であるのに対し、レカネマブはアルツハイマー病の根本原因に働きかける「疾患修飾薬」です。2023年1月に米国FDA加速承認、同年7月に通常承認、そして日本では2023年9月に製造販売承認、2024年9月に保険適用となりました。

臨床試験(CLARITY AD)の結果

早期アルツハイマー病患者1,795名を対象とした第3相試験「CLARITY AD」では、18カ月の投与後に認知・日常機能の複合評価指標(CDR-SB)の悪化を約27%抑制しました。

CLARITY AD 主要結果(18カ月)

CDR-SB悪化抑制約27%(プラセボ比)
ARIA-E発現率12.6%(プラセボ1.7%)
ARIA-H発現率17.3%(プラセボ8.7%)
症候性ARIA約3%(多くは無症状)

この薬が「早期」を対象条件にしていることは、裏を返せば、家族が本人にどう伝えるかという難しい判断を 診断直後に迫られることを意味します。若年性アルツハイマー病と診断された家族が告知すべきか迷った経過は若年性認知症の告知をめぐる相談事例にあります。

レカネマブ投与までの流れ

  1. もの忘れ外来・神経内科を受診し、認知症専門医に相談

  2. 神経心理検査・MRIでMCI〜軽度アルツハイマー病と診断

  3. アミロイドPETまたは脳脊髄液検査でアミロイドβ蓄積を確認

  4. APOE ε4遺伝子型を確認(ホモ接合体はARIAリスクが高い)

  5. 月1〜2回の点滴投与を開始(専門設備を持つ病院のみ)

  6. 定期的なMRIでARIAをモニタリングしながら継続

適応から外れた場合や、投与を待つあいだも打てる手はあります。MCI〜軽度の段階で家族が取り組める 非薬物的な介入についてはMCIと診断された母に家族ができること(医師の回答つき)にまとめています。

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費用・保険適用について

2024年9月の保険適用後、レカネマブは高額療養費制度の対象となりました。薬剤費の公定薬価は年間約315万円(10mg/kg・2週間ごと点滴)ですが、患者の実際の自己負担額は所得区分によって大きく異なります。

一般的な所得区分(年収約370万〜770万円)では高額療養費の上限が月8〜9万円程度となり、年間100万円前後の自己負担が目安となります。ただし、処方可能な施設が限定されており(アミロイドPET・MRI設備を持つ専門病院のみ)、紹介状なしに受診できない場合がほとんどです。また、投与開始前にはAPOE ε4遺伝子型の確認も推奨されており、APOE ε4ホモ接合体の方はARIAリスクが特に高いとされています。

医療情報に関するご注意

本記事は情報提供を目的としており、個別の診断・治療方針の決定を行うものではありません。実際の治療については、必ず担当医にご相談ください。薬剤費・保険適用条件は変更される場合があります。

よくある質問

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