BPSDとは──周辺症状が起きる理由・主な種類・医師への相談タイミング
妄想・幻視・うつ・徘徊・暴言・睡眠障害などの「BPSD(行動・心理症状)」がなぜ起きるのかを解説。中核症状との違い・BPSDを増悪させる要因・薬物療法の考え方・医師に相談すべきタイミングまで。
「なぜこんな症状が出るの?」「薬で改善できる?」という専門的な疑問を、医師が直接回答します。初回500円。
相談する「もの盗られ妄想で毎日怒鳴られる」「夜中に叫び声を上げる」「誰もいないのに人が見えると言う」──こうした症状はBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:行動・心理症状)と呼ばれます。中核症状とは異なり、BPSDは原因と環境を変えることで改善できる可能性があります[1]。
BPSDと中核症状の違い
中核症状とBPSDの比較
中核症状:脳の神経細胞損傷により必ず起きる。記憶障害・見当識障害など。薬・環境でなくすことはできないが、進行を緩やかにすることはできる。
BPSD:中核症状をきっかけに二次的に起きる。妄想・幻視・うつ・不安・興奮・徘徊・睡眠障害など。対応・環境・薬で改善できる可能性が高い。
重要なのは「BPSDは変えられる」という点です。BPSDが強く出ているとき、それは「本人が何かに困っている」サインでもあります。
BPSDの主な種類と特徴
| 症状 | よく見られる内容 | 関連する疾患 |
|---|---|---|
| 妄想 | 「お金を盗まれた」「夫が浮気している」 | アルツハイマー型・レビー小体型 |
| 幻視 | 「部屋に知らない人がいる」 | レビー小体型認知症に特徴的 |
| うつ・不安 | 気力がない・「死にたい」と繰り返す | 初期〜中期に多い |
| 興奮・攻撃性 | 怒鳴る・叩く・物を投げる | 介護場面でよく見られる |
| 不眠・昼夜逆転 | 夜中に活動・昼間は眠っている | 血管性・レビー小体型に多い |
| 徘徊 | 外に出ようとする・ウロウロする | 見当識障害が背景にある |
なぜBPSDが起きるのか──3つの背景
BPSDが起きる主な背景
① 中核症状による不安・混乱:「何が起きているか分からない」という恐怖がBPSDを引き起こす
② 環境の問題:騒音・温度・慣れない場所・日照不足がBPSDを悪化させる
③ 身体的な不快:便秘・痛み・発熱・脱水・薬の副作用がBPSDの引き金になる
BPSDが突然ひどくなったときは、まず「身体的な問題がないか」を確認してください。発熱・骨折・尿路感染症がBPSDの急激な悪化を引き起こすことが多くあります[2]。
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BPSDを悪化させる介護側の要因
BPSDは介護者の対応によって増減します。次のような対応はBPSDを悪化させやすいため、意識的に避けることが大切です[3]。
BPSDを悪化させる対応パターン
いつ医師に相談するか
医師・専門家への相談タイミング
薬物療法(非定型抗精神病薬・抗認知症薬・漢方など)はBPSDに有効なことがあります。ただし高齢者への投薬は副作用に十分注意が必要なため、専門医との相談のうえで慎重に行うことが大切です[1]。
まとめ
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